2024年4月5日(金)に放送が開始されたハイスピードエトワールを観て、名だたる企業がスポンサーになっていることに驚いた方も多いのではないでしょうか?
実は、ハイスピの世界観は、現実のレースで期待されている延長線上にあると考えられます。
本記事では、ハイスピの世界観と実際のモータースポーツとの関係、協力企業からスポンサーの多さについて解説しています。
こんな方にオススメです。
- 現実味のある世界観なの?
- なぜこんなにもスポンサーが多いの?
- トヨタとホンダがいて、なぜ日産がいないの?
それでは解説スタートです。
ハイスピードエトワールの世界観と現実の期待
まずはハイスピの舞台となる、輪堂凛が参戦するシーズン。こちらは2035年と設定されています。
NEXレースの初年度は作中に明言はされておりませんが、キングことロレンツォが初年度からチャンピオンを守り続けていると言われているため、2035年で6度目のタイトルを獲得したことを踏まえると、2030年からスタートしているシリーズと考えられます。
NEXマシンの原動力は、化石燃料からの脱却を期待されている「Hybrid Performance Exceed Reactor(通称:ハイパー)」という新しいエネルギーが開発されたことが大きく、ハイパーが発表されたのは「大阪万博」とはっきり述べられているため、2025年4月を予定している大阪万博から、5年が経過してNEXレースシリーズの誕生に至ったわけですね。
また、ネオ富士スピードウェイを「聖地」と設定しているようなので、NEXレースは日本が主体となっているレースカテゴリと思われます。
F1はヨーロッパ発祥のモータースポーツなので、日本発祥のNEXレースは、2024年現在日本最速のモータースポーツである「スーパーフォーミュラ」の前進と言えるでしょう。
では、なぜNEXレースと、スーパーフォーミュラが繋がるのか。
その理由を次項で解説して行きます。
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NEXT-FORMULA-PROJECTとは
現実世界に焦点を当てよう。
モータースポーツに関わる多くの企業が加盟する、特定非営利法人のJMIAという団体が存在する。
JMIAは日本の国産レーシングカーの製作に深く携わっており、スーパーGTのシャシー開発や、F4のシャシーに至るまで、JMIA加盟企業が供給されるパーツによって構成されている。
このJMIAが、2024年5月に、日本のトップフォーミュラ(レーシングカー)を目指した、新しいマシン開発に着手していると発表したのだ。
そのプロジェクト名が「NEXT-FORMULA-PROJECT」。
開発されたシャシーが、どのレースで導入されるのかは明確にされていないが、トップフォーミュラを目指すということは、日本最速のスーパーフォーミュラでの採用を目指していると考えても不思議ではない。
車両コンセプトの4項目を見ても、
- 基幹部品の純国産化と日本発デザイン
- 高い運動性能と最新の安全性能
- 最新の環境性能とエンタメ性
- 適正な車両価格と安定した部品供給
と記載があるため、NEXレースと世界観が似ているとも言える。
実際、スーパーフォーミュラでは、ボディ素材に天然素材を使用していることに加え、再生可能原料を活用したタイヤを導入、また、カーボンニュートラル燃料の導入を2024年に検討していたりと、環境性能の向上に意欲的である。
さすがにHyPERとまではいかないが、エンジンはもちろんガソリンと電気のハイブリッドだ。
これらの点を、線で繋いでみよう。
つまり、JMIAの目指すフォーミュラカーこそがNEXマシンの原型となり、スーパーフォーミュラが目指す環境配慮がNEXレースの世界観と一致すると言えるのだ。
このような未来が起き得るのであれば、同様の価値観に賛同できるスポンサー企業があっても可笑しくはない。
トヨタとホンダ、スーパーフォーミュラの関係
各話で、特別印象に残っている企業は、ホンダやトヨタだろう。
トヨタはGRブランド「TOYOTA GAZOO Racing」での露出があり、ホンダは「HONDA」と「HRC(ホンダレーシングカンパニー)」の2枠使用していたため、更に目立っていた。
また、この2社が並ぶと、日産はなぜ出てないのか?と疑問を抱くかもしれないが、スーパーフォーミュラを知っている方なら、特に疑問は持たない。
なぜなら、日本最速のモータースポーツであるスーパーフォーミュラに、日産は参戦しておらず、ハイスピの製作協力にスーパーフォーミュラが関わっているのであれば、それは自然なことであるからだ。
日産は、F1やスーパーフォーミュラへの参戦は長年消極的であるが、トヨタとホンダが参戦していないフォーミュラe(電気自動車レース)に注力しているため、一言で言えば方向性の違いだろう。
ハイスピの話に戻るが、ハイスピとしては、スーパーフォーミュラに制作を協力して頂くことで、リアルなレースファンを取り込めることに期待していると思われる。
あまりにかけ離れた未来の話であるなら、サイバーフォーミュラやF-ZEROといった人気コンテンツが既にあるからだ。もちろん、共にレースアニメやレースゲームを盛り上げる関係であってほしいが、少しばかりの差別化は必須だろう。
現実にあるルールやシステム、現実にあるサーキット、またリボルバースト的な要素は、既にスーパーフォーミュラが導入しているため、ハイスピは比較的近い未来を描いているから面白い。
AIについても夢物語ではない。
F1に関連する団体や、スーパーフォーミュラでも、無人走行をテストしている。
有人との並走はまだ厳しいであろうが、おそらく無人機同士での並走は可能な段階である。
レースと言うのは、限りなく理論的最速の走行ラインや、マシンコントロールを100%に近い状態に近付けることが重要であるため、プロのレーシングドライバーがAIに負ける日が来るかもしれない。
その理論値を超えるドライバーがいるから、レースは熱くて面白いわけだが。
また、ハイスピの主要キャラが女性であることに無理を感じる方がいるかもしれないが、2024年のスーパーフォーミュラには、史上初の日本人女性レーサー(野田樹潤)が参戦しているため、こちらも現実味を増している。
スーパーフォーミュラは、近藤真彦会長(あの、マッチ本人である)のもと、観戦者や視聴者がより楽しめるレースになるようルールやアプリ開発、チームやレーサーと関われるイベントなど、多くのプロモーション改革と活動を行い、2023年から会場動員数が160%上昇している。
そして2024年には、前述の女性ドライバー参戦とハイスピのPRも重なり、開幕戦鈴鹿サーキットは過去例を見ない大盛り上がりであった。
AbemaTVで無料で観れるため、是非ハイスピファンには一度本当のレースも見て欲しい。それが、スーパーフォーミュラがハイスピに製作協力をする理由だと思う。
ちなみに私は、ハイスピからスーパーフォーミュラに行った勢でもなく、スーパーフォーミュラからハイスピに来た勢でもない。大好きなバンド「SCANDAL」からハイスピを知り、Jujuこと野田樹潤からスーパーフォーミュラに興味を持った、ただのミーハーであることを忘れてはならない。
スポンサーが多い理由
トヨタ、ホンダ以外にも、ヤマト運輸、タカラトミー、CHILL OUT、nosh、YOSTARなど、特に目立った印象ではあるが、他にもこれだけのスポンサーがいる。
何かバックに、大きな組織やプロジェクトが関わっているのではないかと深読みしてしまうほどだ。
JMIAやスーパーフォーミュラ、はたまた大阪万博が働きかけたのかはわからない。
円安によるトヨタホンダの輸出増加戦略、レースアニメブームによる自動車市場活性化、”ハイパー”本当に存在する説などいろいろ考えたが、最近はもっと単純なのかもしれないと思う。
ハイスピは原作の無いオリジナルアニメ、CGも多く使い、ベテラン制作陣営、豪華声優と有名歌手の採用ともなると、それだけ多くの投資が必要だ。
普通のアニメに、実際に存在する企業や看板が出てくると違和感があるが、レースを再現するアニメであればスポンサーがあっても自然に見える。
ハイスピの製作費多く集まり、人気と露出増やせる⇒広告主の認知広まるという、シンプルなWin-Winである。
車好き、レース好きの私としては、最近のMFゴーストやオーバーテイクは、とても嬉しいムーブメントであるので、これからもハイスピ及びスーパーフォーミュラを応援して行きたい。
ハイスピのスポンサーまとめ
それでは、まとめです。
- 現実にあるJMIAとスーパーフォーミュラの価値観が、NEXレースの世界
- AIレーサーやサポート、女性ドライバーの活躍なども現実に進んでいる
- レースアニメとスポンサーの相性が良く、今後のモタスポの進化を意識した企業戦略である可能性もある。
以上です。
今後、よりハイスピードエトワールと、スーパーフォーミュラを楽しんで頂けると幸いです。
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