ハイスピードエトワールが、必ず比較されるであろうサイバーフォーミュラ。
1991年に放送されたSFレースアニメの金字塔ですね。
ハイスピはサイバーフォーミュラのパクリではないかとも言われますが、それもそのはず。
なぜなら、モータースポーツをSFにする時点で、現代のF1の最高速度350km前後を超えなければいけなくなり、ブーストもつけるのが自然、ロボット技術入れたい。もうそうなっちゃうんですよね。笑
それでも、ハイスピ独自のこだわりポイントもあるため、両者の違いについて解説して行きます。
世界観や動力源
ハイスピは、大阪万博が開催されてからの数年、おおよそ2030年前後の世界観。
環境問題の改善に向けて、新しいエネルギー(HyPER)が開発されたことと、各種テクノロジーの進化により安全技術が向上し、NEXレースが誕生しています。
サイバーフォーミュラは、2010年前後の世界観です。もう過ぎてますが(笑)
環境問題について多くは触れておりませんが、エンジンはガソリンではなく、水素を動力としているため、環境に対しては無害。F1が生まれ変わったのではなく、F1とは違うレース競技として存在しています。
そして、スピード感はどちらも時速500km前後。(サイバーフォーミュラは続編以降700kmくらいまで行く)
未来のレースはそんなに速く走れるのかと思う方もいると思いますが、正直今のF1の技術を結集すれば、500kmは余裕で到達可能と思います。しかし、F1は進化する度に安全性の観点から、これ以上スピードを出せないようなレギュレーションを繰り返し実施しているため、最高速度は350km前後のままです。
そのため、SFレースアニメにするなら、どうせならその規制を取っ払いたいと思うのは当然であり、その理論づけとして、安全技術が向上したと設定せざるを得ない。
・アニメだからこそ夢を見なければ面白くない
・スポーツ系故、あまりに現実と離れた常識では冷める
この2つを成立させようと思うと、自ずとSFモータースポーツの世界観は似てくるんですよね。
ちなみに他の有名なレースアニメを、世界観や技術順に当てはめて行くと、こんな感じ。
頭文字D:1990年代(SF要素ナシ)
カペタ:2000年代(SF要素ナシ)
オーバーテイク!:2020年代(まさに現実)
MFゴースト:2030年代(実現しないが、実現可能感)
ハイスピ:2030年代(SF)
サイバーフォーミュラ:2010年前後の設定だが、技術的にはこの位置(SF)
F-ZERO:2200年~2500年(ファンタジーの世界)
こう見ると、丁度ハイスピとサイバーフォーミュラの世界観が似ている位置にいると言えます。
マシンデザイン
ハイスピードエトワールのこだわりは、マシンのリアリティさにあると思います。
空力学的なところは、理にかなっているかはわかりませんが、サイバーフォーミュラよりも一つひとつのパーツが複雑で質感もリアル。
輪堂凛のマシンを見ても、フロントウイングの形状は、フロア下部への吸気が意識された形状、サスペンションも現代のフォーミュラカーの同じダブルウィッシュボーン式、F1同様にホイールカバー着用、バージボードやディフューザーのカーボン質に至るまで、明らかにレース関係者がデザインに関わっている感が漂っています。
これはやはり、各種自動車メーカーや、レース団体が関わっているからこそのこだわりだと思いますし、マシンに描かれるスポンサーロゴも、リアルなレース感を更に演出していますよね。
サイバーフォーミュラは、戦闘機のようなカッコよさはあるが、直線的でシンプルなデザイン。
CGが一般的でない時代のアニメでもあるため難しいのかもしれませんが、必殺技の迫力ある演出で、複雑なメカっぽさを上手に表現していますね。
では、次はドライバーに焦点を当てて解説いたします。
主人公とAIアシスト
主人公の違いについてはどうでしょうか。
ハイスピードエトワールが、他のレースアニメと違うところは、輪堂凛という女の子が主人公という点。
まさに現代アニメのポイントを抑えつつ、レースアニメとしては明確に差別化出来る設定だろう。
バレエを怪我で諦めてニートでゲーマー。ひょんなことからNEXレーサーという職務履歴は流石。
サイバーフォーミュラは、風見ハヤトという14才の男の子。
こちらもレース未経験ながら、ひょんなことからサイバーフォーミュラレーサーであるから、いかにトップレーサーになるための条件として、ひょんなことが大事かがわかる。
そして、大きな共通点になるのが、AIアシストだろう。
ハイスピがサイバーフォーミュラを意識したとは考えにくいが、SFレースのここは被らなくても成り立った気はする。
そう、どちらもライバルチームにはないレベルの、経験不足な主人公を補うことが出来るAIが搭載されているからだ。
レース中に、AIと対話しながらライバルと抜きつ抜かれつの戦いをするシーンは、どうしてもサイバーフォーミュラを彷彿させますよね。
やはり主人公がどちらもレーサーとして未熟な設定であるからこそ、AIが凄いというのは必須要素なのかもしれないですね。
次に、実際に存在するレースの現状を紹介したい。
スーパーフォーミュラが凄い
ハイスピードエトワールを語る上で、日本最速のレース「スーパーフォーミュラ」の現状を知ることは大切だ。
なぜなら、スーパーフォーミュラは、ハイスピードエトワールの製作にも協力しており、実際にハイスピに起きている現象が現実にあるからだ。
まず、ハイスピには、リボルバーストというブーストシステムが存在しているが、スーパーフォーミュラにも「OTS(オーバーテイクシステム)」という加速装置が存在する。
外から見ていてわかるほどではないが、ドライバーは皆「一気に加速する感覚」と表現するし、実際にそれで抜きつ抜かれつの駆け引きがあるから面白い。
そして、なんと言っても驚くべきは、その日本トップの22人のレーサーの中に、女性が1人参戦していることだ。
野田樹潤(18才)は、高校生でデビューを迎え、現在は大学1年生として、男性21人を相手に勝負を挑む。
女性だからこそ軽さを活かしたアドバンテージがあるのかとも思うが、マシンとドライバー含めた重量は同じに調整されるためハンディはない。男性トップアスリートの体力と精神力、技術を超えていけるのか、ファンは期待と不安で2024年を見守っている。
スーパーフォーミュラは、年々視聴者やサーキット動員数が伸びており、今後ピークを迎えることが予想される。
カーボンニュートラルへの取り組みも進んでおり、まさにハイスピードエトワールの世界のムーブメントが起こっているため、ハイスピで少しでもレースに興味を持った方には、是非スーパーフォーミュラにも注目してほしい。
AbemaTVにて無料で観れるため、是非2024年11月までのシーズン、楽しんでいきましょう!
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ハイスピ、サイバーフォーミュラ違い まとめ
では、まとめる。
【ハイスピードエトワール】
- 2030年頃の世界で、HyPERという新エネルギーを使用。
- 特徴は、マシンデザインへのこだわりと、女性が主人公という点。
- スーパーフォーミュラの協力を得て制作しているからこそ、現実的な部分もある。
【サイバーフォーミュラ】
- 2010年頃の世界だが、実際にはもっと先のSF感。
- 水素エンジンを使用しており、続編以降では700km以上と現実離れ感はより強い。
- シリーズが長いため、アニメの展開に焦りがなく、ストーリー性が良い。
以上、ハイスピードエトワールとサイバーフォーミュラの違いをまとめました。
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