2024年4月5日(金)~放送のハイスピードエトワール。
アニメオリジナル作品ということもあり、情報が非常に少ない中ですが、鈴鹿サーキット現地での先行上映と、公式サイト、ハイスピラジオ、スピンオフコミックの情報を元にして、あらすじや見どころを解説して行きましょう。
ハイスピードエトワール あらすじ
ハイスピのあらすじは、原作がない故、概ねどこのサイトでも同じことが書かれている。
公式サイトでは、このように描かれている。
新エネルギー「Hybrid Performance Exceed Reacter(通称:ハイパー)」を動力とするマシンによって繰り広げられる「NEX Race」。
STORY|TVアニメ「HIGHSPEED Étoile(ハイスピード エトワール)」公式サイト (highspeed-etoile.com)
この次世代レースが誕生して5年、絶対王者として君臨する”キング”に対向すべく各レーシングチームがしのぎを削る中、新参の武戦レーシングから一人のレーサーが誕生する。
彼女の名は、輪堂凛―!
ここからは更に世界観を深堀しよう。
先行配信された第一話によると、新エネルギー「ハイパー」が発表されたのは大阪万博、つまり2025年だ。
環境問題を考慮した世界で、ガソリンでもなく電気でもない、新しいエネルギーを元にして生まれたレースである。
それは発足以来、キングことロレンツォ・M・サルヴァトーレが連覇し続けていたのだ。
数々のレーサーがキングに挑戦し破れて行く中、アリス・サマーウッドという女性レーサーがキングの存在を脅かし始め、ついに主人公「輪堂凛」がNEXレースに参戦し物語は始まる。
輪堂は元バレエダンサーだが、怪我のために挫折した後、ニートとして引きこもりレースゲームに励んでいた。
そして、何かしらの理由で、NEXレースの学校であるネオ鈴鹿スピードウェイに併設されるレーススクールへ入学する。
同期に、浅河カナタや小町永遠という女性レーサーが、NEXレースカーに乗って活躍する中、輪堂は武戦レーシング関係者からの要請により、NEXレースカーに乗ることのない特別なプログラムをこなしていた。
その中で、最初にNEXレースデビューを確定させたのは、マシンに乗ったことのない輪堂であったから、彼女と武戦レーシングチームに、何かしらの秘密があることは伺える。
現実に存在するサーキットを舞台に、輪堂凛とライバルたちがどのようにしてNEXレースを戦っていくのかが、ハイスピードエトワール全12話に描かれる。
ハイスピードエトワール 見どころ
ハイスピードエトワールの見どころは、実際の4輪レースの日本一に位置づけられる「スーパーフォーミュラ」や、「トヨタ」「ホンダ」「鈴鹿サーキット」などの協力による、本格的なレースを再現したリアリティフィクションになることは間違いない。
これまでも、サイバーフォーミュラやF-ZEROのような、SFレースアニメは存在したが、ここまで多くのスポンサーに協力頂いたことは無かった。
SFでありながら、実際のレースファンもワクワクするような要素が多くあり、それは第一話からも見て取れる。
ネオ富士スピードウェイがまさにそうだ。
アニメに出てくるネオ富士スピードウェイは、実際に静岡県にある富士スピードウェイとは微妙にレイアウトが違った。
第1コーナーがヘアピンではなく、バンクコーナー(競輪場のように、傾斜がついたコーナー)になっていたのだ。
ただのアニメのアレンジにも思えるが、実際は1970年頃までバンクコーナーは存在しており、数多くの事故によって廃止された名物コーナーであるから、当時のレースを知っていたり憧れているモータースポーツファンへのサービス精神でもある。
また、最終回へと向かうクライマックスでは「大阪万博コース」という架空のサーキットが用意されている。
こちらもただの架空の設定ではなく、実際に大阪府は、2030年に府内でF1を開催したいと表明しているのだ。
もちろん、長年F1開催をしてきた鈴鹿市にとっては、2029年まで締結している契約を更に延長したいと考えており、現実では三重県と大阪府での開催地争いが予想される。
三重県在住の私としても、アニメならば大阪で開催してしまっても構わないと思う。笑
また、レースファンにとって熱いのは、サーキットだけではない。
リボルバーストというブーストシステムだ。
まるでアニメの世界のようにも思えるが、制作の協力関係にあるスーパーフォーミュラには、オーバーテイクシステムというブースト機能があり、F1でも2026年にはオーバーライドモードという類似システムが導入予定だ。
非現実ながらも、現代技術の延長線上にあることを意識させるリアリティが、ハイスピが今までのSFと一線を画すポイントになるのだろう。
ハイスピードエトワール モータースポーツブームに与える影響
元々インディ300見てたわっち、
— みかど-魅廉- (@Sethunanotoki) September 2, 2023
まだアニメ始まってないのにハイスピードエトワールの影響でスーパーフォーミュラ見てみよっかなってなってる。
ハイスピは、多くのレースファンや、関連企業に大きな期待を寄せている。
特に、ハイスピが放送開始となる2024年春には、スーパーフォーミュラの開幕、フォーミュラeの東京開催、F1日本GPなど、モータースポーツのイベントが目白押しであることは事実。
ハイスピが、アニメファンや声優ファンを取り込み、モータースポーツ業界に影響を与えるであろうことを予測して行こう。
スーパーフォーミュラのファン拡大
ハイスピと提携している企業や団体の中でも、関連性が最も深いのがスーパーフォーミュラだ。
現在、国内4輪レースとしては最速のカテゴリであり、スーパーフォーミュラで活躍出来た選手は、F1チームからもスカウトが来る。
2023年から観客動員数が増えて行き、2024年の今年は、18才の史上最年少かつ日本人初の女性レーサー「野田樹潤(Juju)」が誕生したことから、話題性は抜群に高い。
そこにハイスピファンが興味を示せば、スーパーフォーミュラを観に行きたい、または配信で観たいという需要が高まるため、ハイスピに深みを持たせるためにも、スーパーフォーミュラは、更なるタイアップ企業の提供・募集や、レースノウハウ、マシンデザインなど、多くの協力を行っているのは間違いないだろう。
私もスーパーフォーミュラのファンであるが、F1よりも断然見やすくて面白い。
F1は配信を観るのに、有料チャンネルの契約が必要なのに対し、スーパーフォーミュラはAbemaTVで無料で視聴できる。
また、レースは応援するチームやレーサーがいないと楽しめないため、名前の覚えにくいF1よりも、日本企業や日本人がメインのスーパーフォーミュラの方が、初心者がとっつきやすいのは明らかだ。
一度レースを観てみてもいいかもしれない。
ゲーム、おもちゃなどの商品展開
1クール12話で終わるハイスピだが、その後の商品展開も期待されるだろう。
まずは、ゲームだ。
SEGAやYOSTARといったゲーム企業がスポンサーであるなら、スマホやスイッチなどでゲーム化されることも濃厚である。
実際に、PS4とPS5のグランツーリスモ(本格的レースゲーム)には、ハイスピードエトワールのステッカーが追加され、自分の車をハイスピ仕様にデザインすることが出来るようになった。
また、タカラトミーが協賛している以上、ハイスピのマシンがトミカに登場することは確実。
TAMIYAは現在スポンサーではないため、ミニ四駆やラジコンへの展開は微妙かとも思われるが、スポンサーではないZIPPOがタイアップをしている所を見ると、ミニ四駆などの需要が多い玩具なら期待は出来るかもしれない。
F1日本GPの開催地問題
先にも少し触れたが、実は問題でもある。
F1日本GPの開催地は、長らく三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットであるが、2030年から大阪が開催地として立候補してきたのだ。
鈴鹿サーキットは、F1との契約が切れては延長を繰り返し、F1と強力な共存関係を築いてきたが、現状の契約では2029年までとしている。
大阪としては、2025年の大阪万博に向けて、夢洲(ゆめしま)の建設を進めているが、膨大な開発投資を万博だけで終わらせるつもりはない。
2030年過ぎには、日本初のカジノリゾートを含む大阪IR計画があるため、そこにF1を絡めて行きたいはずだ。
ただ、今のままでは、モータースポーツファンが愛してやまない歴史ある鈴鹿サーキットを手放すわけもないため、ハイスピ1話には大阪万博の描写や、最終戦に「大阪関西万博コース」などが登場予定ということも考えると、何かしらの協力関係があるのではないかとも思える。
ハイスピの影響力がどこまでモータースポーツを変えるのか、今後も目が離せなさそうだ。
ハイスピのあらすじや見どころ
最後に、ハイスピのあらすじや見どころを簡単にまとめよう。
ガソリンに代わる新しいエネルギーを利用したNEXレースで、主人公の輪堂凛が、新チームとAIと共に、チャンピオンやライバルへ挑戦していく物語である。
作中に登場する技術やサーキットは、現実にも通ずるものがあり、レースファンをも喜ばせる内容が盛りだくさん。
今後のレース業界や、スポンサーとなる企業にも影響を与える、期待の新アニメと言える。
是非、一緒にハイスピ及びモータースポーツを楽しんでいけたら幸いです。
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